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ピアノが良い音になる為には、「調律師による的確な作業の実施」は勿論のこと、ピアノ所有者自身が正しい知識を持ち、「適切な方法」を用いて維持管理する必要があります。 当ページを参考に、皆様のピアノを大切に育ててあげてください。
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| 年 1 回 | たまにピアノを弾かれる方 |
| 年 2 回 | ピアノ教室の生徒、週3回程度演奏される方、A=440〜442など音程を維持したい方 |
| 年複数回 | 個人音楽教室、音楽関係者、音大生(年3回)。業務用ピアノ、練習スタジオ(月1回) ※より音質にこだわる方は、きめ細かい対応が必要。 |
2.空調管理
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※推奨値を超えると、調律が不安定になります。 また、推奨値を大幅に超えると故障の原因となります。
★ピアノに最適な温湿度は、人間にとっても快適な状態です。 |
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| ・極端な温・湿度変化が発生する所 ・冷暖房や加湿・除湿器風が直撃する所 ・床暖房 ・窓際(直射日光や空調変化を避ける) |
| ・防音室やマンション等の気密性の高い部屋や、狭い部屋は、空調機器 (エアコン、換気システム)の影響を強く受けるので、注意が必要です。 |
| 【エアコン】 ・急冷と急暖を避ける ・ 風向き方向を調節し、ピアノに風が直撃しないように工夫する。 |
| 【除湿器・加湿器】 ・ピアノの直近に置かない ・適切な湿度、温度に設定する ・過乾燥、過湿にならないよう、控えめに利用する(急激な変化を与えない) |
2(1) 湿気害
| 防湿調整(調律師) | ◎ | 湿気害の防止・治療 |
| 除 湿 機 | ◎ | 湿気害の防止 ・冬季の高湿度・結露時:除湿機を利用。 ・夏季の高湿度時:クーラーの除湿機能を利用。 ・除湿機はピアノの直近に置かないでください。 |
| 乾 燥 剤 | ▲ | 手軽な方法として、湿気害の予防に多少の効果がある。 |
<乾燥剤について>
台所の近く等、異常な高湿度環境にさらされている場合は有効ですが、部屋全体が湿っている場合は効果がありません。「除湿機」を用いるか、ピアノに風を通すことを心がけてください。 また、湿った乾燥剤を入れっぱなしにしておくのは、逆効果。 乾燥剤は、湿気害の予防対策に用いるものですので、既に湿気による故障が発生している場合は、「乾燥剤」を購入するよりも、調整や修理を行う必要があります。
2(2) 過乾燥
暖房等の風がピアノに当たらないように、風向きを工夫してください。
冬季は結露に注意
冬季は過乾燥になりがちですが、ストーブ利用により昼夜の温度変化が激しくなるため、結露に注意してください。結露によって発生した水滴により弦にサビが発生します。 また、閉めきった室内では、台所からの煮炊きによる湿気が部屋を被うため、意外と高湿度になりがちですので、注意してください。過乾燥はピアノの大敵!
ピアノが湿気に弱いことは認知されていますが、過乾燥にも弱いんです。
乾燥状態が続くとフエルトや木材が変動し、タッチの調整や調律の乱れが発生します。 また、過湿と過乾燥を繰り返すうちに、木部が不自然な収縮を繰り返すことにより、最悪「響板割れ」が発生し、破損してしまう等、湿度30%台が続くと、何らかの故障が発生する確率が高くなります。推奨湿度は、45%〜60%です。
ピアノは繊細な楽器ですので、湿度管理に気をつけてください。
・湿度は許容範囲内で安定させましょう。
・加湿器を用いる時は、急激に加湿せず、徐々に加湿しましょう。
・湿度が低めの場合は強く加湿しないでください。(常時30%台の場合は、45%前後を目標に、なだらかに加湿を行ってください。)
【お奨め加湿器】
・湿度50%に設定できる
・気化式と温風気化式を兼ね備えた「ハイブリット式加湿器」(湿度の微調整がしやすい)
・省エネモード等の設定により、徐々に加湿することができる、ピアノに優しい加湿器
以上の条件を満たす加湿器として、私はダイニチ工業の加湿器を利用しています。 湿度60〜70%にしか設定できない製品が多い中、ダイニチの加湿器は50%設定も出来るので安心です。
普通サイズのお部屋でしたら(5-8畳) 用で十分です。 ピアノが湿気を吸わないように、ピアノから離れた所に加湿器を設置してください。 ますは、省エネモード、湿度50%設定で徐々に、様子を見てください。湿度が足りないようであれば、標準モードで、60%設定に切り替えてみると良いでしょう。 また、アナログよりも反応が早くて正確なデジタル湿度計の併用をお奨めします。
ダイニチ工業ホームページ
2(3) 調律を長持ちさせるポイント
| 症 状 | 原 因 | 対策法 |
音程が高くなる |
湿気 | 響板が湿気を含んで膨張するため、音程が高くなります |
音程が低くなる |
弦の伸び (新しいピアノの場合) |
新しいピアノはこまめな調律が必要です。 |
| 乾燥 | 暖房の影響で過乾燥になることがあります。暖房の風が直接あたらないように風向きを調節しましょう。 また、濡れタオルを干したり、加湿器を利用する等、若干の潤いを与えるようにしてください。 | |
突発的に狂う |
力強いタッチで弾く | 練習量の多い方は、こまめに調律を実施すると同時に、ピアノの消耗予防処置を施す必要があります。 |
| チューニングピンの緩み | チューニングピンを支えるピン板に割れが発生し、調律の維持ができなくなる。要修理。 | |
| 空調変化 | 冷暖房の直撃(温湿度の変化)を避ける。 | |
常に不安定 |
空調変化 | 適切な空調管理と換気を行う |
| 湿気にさらされた後に換気を行わないと、ピアノは常に高湿度で飽和状態となり、湿気に対して非常に不安定な状態になります。 |
3.ホコリ、害虫
◆◆◆≪ カバー使用上の注意 ≫◆◆◆
◆鍵盤カバーは絶対に必要ではありません。カバー自体がほつれてホコリとなることがありますので注意して使ってください。 また、通気が悪いと黒鍵にカビが生えることもあります。
◆オールカバーは絶対に必要ではありません。カバー自体がほつれてホコリとなることがありますので注意して使ってください。
※音がこもってしまうため、弦が切れやすくなったり、手を痛める原因になることがあります。
※ピアノは木材なので、呼吸をしています。時折、カバーをはずして新鮮な風を送ってあげましょう。
※ 写真…ピアノに生えた「カビ」)
4.ピアノの掃除
【ピアノの掃除】
先細ノズルを使って、掃除機・ハタキでホコリを吸い取る。
細部は絵筆やペンキの刷けを使う。
【外装】
ピアノ用のシリコン・クロスを利用し、塗装に合ったワックスを少量使う。
★艶出し塗装:ピアノ専用ワックス(クリーンエース)
★艶消し塗装(木目のピアノに多い):ピアノ用艶消し(半ツヤ塗装)クリーナー
※汚れがひどい場合は薄めた中性洗剤を使います。柔らかい素材の雑巾を軽く水で濡らし、固く絞ったもので拭いても構いません。この時にピアノの内部に水がかからないようにしてください。) 仕上げに、乾拭きをしてからワックスで磨いてください。(乾拭きとワックス磨きを怠ると、磨きムラになります。)
※ホームセンター等で販売されているピアノクリーナー(有機溶剤、研磨剤入り)は使わないでください。
※科学雑巾は使わないでください。
【鍵盤】
★白鍵:普段は乾拭きしてください。 汚れがひどい時は、鍵盤用のクリーナで磨くか、固くしぼった布で水拭きした後、乾拭きをします。
★黒鍵:鍵盤用クリーナーは使わずに乾拭きします。
★象牙、人口象牙、黒檀鍵盤:手を洗ってから演奏し、こまめに軽く乾拭きをしてください。
※変色した象牙鍵盤は、漂白を依頼してください。
5.ピアノの移動と設置
ピアノの移動は運送屋に依頼。
アップライトピアノは通気性と、防音の関係上、壁から10センチ程度離すと良いでしょう。
インシュレーター(キャスターの台座)は防音用の物をお薦めします。【グランドピアノの室内移動】
屋根フタや鍵盤フタを破損しないように、必ず、ピアノの足の上部(土台)または、本体下部を持って移動する。 大屋根の支え棒は大屋根外側の受け皿に、短い支え棒は大屋根内側の受け皿にはめる。(屋根と支え棒が直角になる)
6.よくある質問
Q.演奏時に雑音が発生する
A. 雑音の主原因は、共振です。 特定の音を鳴らしたときに発生する場合もあり、調律直後に発生しやすくなります。急を要するものではありませんので、様子をみてください。 また、 ピアノの周辺に、ガラス製品や額縁、コレクションケースや小物がありませんか?雑音の原因になる場合がありますので、片付けたり、位置を変えてみてください。 また、 ピアノのヒンジや金具が共振している場合があります。譜面台や鍵盤蓋、屋根や前面のパネル等を揺すりながらピアノの音を鳴らし、雑音が止まるか確認してください。 また、極稀にピアノの響板にヒビが発生している場合もあります。Q.音が止まらない(高音部)
A. 最高音部はダンパー(止音装置)が付いていないので、余韻が長くなります。Q.調律しても違和感を感じる
A. 正しく調律された直後であるにも関わらず違和感を感じる場合は、音色の不揃が原因であることがあります。 こういった場合は、「音色の調整」の実施を勧めいたします。 また、弦の不良や、消耗が原因となっている場合もあります。